松山城 ~賤ヶ岳七本槍が築城した難攻不落の平山城

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■概要

伊予国正木城主であり10万石の大名だった加藤嘉明が、関ヶ原の戦いの戦功により20万石に加増され築城した、日本三大平山城(姫路城・和歌山城・松山城)にも数えられる、壮大な平山城です。

現在の松山市内の中心部にある標高132mの勝山の山麓に二ノ丸・三ノ丸を配し、山頂に複雑に入り組んだ連立式天守が作られています。

加藤嘉明の代に着工され、その後蒲生氏の伊予国支配時代を経て、松平氏の時代(1852年)に完成を迎え、その天守が現存しています。(現存12天守の一つです)

ミシュラン観光ガイドの「二つ星」を獲得し、トリップアドバイザーの日本の城ランキング第3位にも選ばれた愛媛が国内外に誇る名城です。

■見どころ

複雑に入り組んだ連立式天守を中心として、勝山自体を巨大な要塞とした防衛施設となっています。
現存天守を中心として、数多くの櫓や門を当時の姿で見ることが出来ます。
本丸から一段高い「本壇」では、天守・小天守をはじめとして、高石垣の上に無数の狭間と石落としを付けた多聞櫓でガードしてあり、「これでもか!」というぐらいの城主の防衛にかける執念を見ることができます。

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<公式パンフレット>
コチラからダウンロードできます。

■写真&散策記

まずは「二ノ丸史跡庭園駐車場」に停めて散策スタート!
松山城の駐車場は複数ありますが、この二ノ丸史跡庭園駐車場以外は基本的にすべて有料となっているため、少しでも安く抑えたい車の方はコチラの駐車場から黒門口登城道で攻城されるのがおススメです。

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ただし、ミーハーな登城客の方々が使用する「ロープウェイ」の乗り場からは反対側になるため、徒歩で登られる硬派な方限定です。
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黒門跡から入ります。
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桝形虎口になっています。
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城内へ。
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現在は黒門跡と槻門跡の間にいます。
二ノ丸史跡庭園の横を通って本丸を目指します。
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再び桝形虎口。
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山麓にも関わらず、高い石垣で守られています。
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再び折り曲げてさらに桝形虎口。
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虎口を抜けると本丸・二ノ丸の分岐が。
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二ノ丸史跡庭園も入り口だけチラ見していきます。
二ノ丸も石落としが完備された多聞櫓でぐるっとガードされています。
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史跡庭園は今日のところはパスして・・・
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本丸方面に向かいます!
こちらが槻門(けやきもん)跡です。
本丸と二ノ丸の分岐に位置する重要な門のため、城内最大の櫓跡となっています。
城内から見てもかなりの迫力の高石垣です。
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本丸方面へ。
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二ノ丸史跡庭園を右手に見ながら登っていきます。
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このあたりから山道に入っていきます。
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さらに折れ曲がっていきます。
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ここからはしばらく山道。
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10~15分程度で本丸付近にたどり着きます。
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ようやく本丸の櫓が見えてきます。
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大手門。
やはり両サイドからの射撃が可能な桝形虎口です。
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大手門をくぐって本丸へ。
これだけ何度も折り曲げてあれば敵兵も相当攻めづらいかと多います。
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武者走りと思われる跡。
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本丸は立派な高石垣です。
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戸無門へと上がっていきます。
登城口のU字屈折の最終地点に位置していますが、扉を付けられた形跡がないことから「戸無門」と呼ばれています。
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大手(正面)の固めを担う重要な「筒井門」です。
城中で最も堅固な作りの門です。
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筒井門の内側から。
右側が筒井門、左側が隠門(かくれもん)と呼ばれる埋門です。
戸無門から筒井門へ向かう敵兵から見えない造りとなっていて、戸無門から筒井門へ向かう敵兵の背後に回り込んで襲撃できるようになっています。
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筒井門から侵入した敵を迎え撃つために、太鼓門と太鼓櫓の間には狭間21か所、石落とし2か所が付けられています。
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太鼓門をくぐって本丸内部へ。
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広々とした本丸。
奥の方に大天守と小天守が見えます。
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大井戸跡。
長期間の籠城にも十分対応できそうです。
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こちらは現在の大井戸!?
松山といえば「蛇口からみかんジュース」です。
残念ながら後ろにタンクがあります。
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松山城のマスコットキャラクター「よしあきくん」と大天守・小天守。
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いよいよ天守の内部へ。
左手前が券売所になっています。
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松山城の天守は「本壇」といって本丸より8mも高い位置に建てられていて、より一層堅固になっています。
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壁という壁には狭間が付けられています。
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天守に入るには一ノ門、二ノ門、三ノ門、筋金門の三か所を抜けていく必要があります。
ここまで来るともはや防衛マニアとしか思えません。
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まずは一ノ門。
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ニノ門
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三ノ門
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筋金門。
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筋金門(右側)をくぐってようやく天守へ到着!
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天守からの景色。
松山市街地の景色が一望できます。
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城内も現存のため、重厚で雰囲気があります。
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こちらもお正月のため、かがみもち!が置かれています。
昨日訪問させて頂いた、宇和島城のかがみもち!の方が豪華ではありましたが。
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天守を出て、桝形虎口となっている仕切門を出て外に向かいます。
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外側から見た仕切門です。
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本壇北東隅の天神櫓は工事中でした。
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本檀から一旦外に出て、今度は天守の裏側(北側)をぐるっと回ることに。
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本丸北東隅を防備する。艮(うしとら)門です。
北東隅は鬼門にあたるため、「不浄門」とも呼ばれます。
大手門を攻める敵を側面から攻撃するための出撃口という意味合いもあったとのことです。
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本丸北側の櫓です。
改めて下から見上げると石垣が非常に急こう配で高く、石落としもすき間なく配置されているので、攻めるのは非常に困難だと思われます。
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こちらは本丸北西隅にあたる乾門です。
加藤嘉明の居城であった正木城から慶長年間に移築したものといわれています。
本丸搦手(裏手)防備の最重要な門です。
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石垣の間を抜けて紫竹門から本丸広場へ出ます。
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本丸広場から振り返ったショット。
本壇の小天守をバックにした紫竹門です。
紫竹門の横の塀には狭間がつけられており、堅固な内門になっています。
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本丸広場から乾門方面を望む。
平山城ながら、とても攻めにくそうな城です。
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これにて散策終了です。
再び黒門口登城道を下って駐車場に戻ります。
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■城データ
  • 城名        松山城(伊予松山城、金亀城、勝山城)<日本百名城No.81>
  • 種別        平山城
  • 登城日       2019年1月5日(土)
  • 住所        愛媛県松山市堀之内(二ノ丸史跡庭園駐車場)
  • 電話番号      089-921-2000
  • スタンプ設置場所  天守閣入口
  • 公式HP      松山城公式HP
  • 入場料       天守閣は有料(大人510円)
  • 駐車場       無料(二ノ丸史跡庭園駐車場)
  • 所要時間の目安   90分程度
  • 混雑度       大
  • 注意点       特に無し
  ※管理人が登城時の情報です。登城の際は必ず公式HPで最新情報をチェックして下さい。

■管理人の勝手な評価

~城として~
  • 難攻不落度     ★★★★★(難攻不落の平山城です)
  • 歴史に浸れる度   ★★★★☆(現存天守ならでは)
  • 他では見れない度  ★★★★☆(堅固な平山城としてはトップクラス)
  • 総合評価      ★★★★☆
~行楽地として~ 
  • アクセス性     ★★★★☆(松山市街地に隣接しています)
  • 登城のしやすさ度  ★★★☆☆(徒歩でもそれほど苦労なく登れます)
  • 分かりやすさ度   ★★★★★(解説板など豊富です)
  • 景観度       ★★★★☆(天守から松山市街地が一望できます)
  • 女性と行ける度   ★★★★☆(問題ないでしょう)
  • 総合評価      ★★★★☆
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