新発田城 ~現代と戦国の軍事設備が共存する城

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■概要

上杉家の重臣であった新発田氏が築城した城であり、代々新発田氏が城主を務めてきたが、天正9年(1581年)に新発田重家が上杉景勝に反乱を起こしたが討伐され、あえなく落城。その後、豊臣政権によって、上杉氏は会津に転封となり、溝口秀勝が入封し、そのまま初代新発田藩主となる。現在の城郭は、秀勝によって築かれたもの。

■見どころ

例によって戦国時代の新発田氏支配における遺構はほとんど存在しないのが残念だが、政治の中心地としての平城ながらも、工夫された防御設備が充実しているのが見どころ。

具体的には、新発田城の防御は二の丸・土橋門・帯曲輪・表門の四段構えとなっており、外堀を超えて二の丸にまで侵入してきた外敵の侵入は、まず帯曲輪の入り口である土橋門で防御し、土橋門を突破された
場合は、鉄砲櫓から丸見えとなっている帯曲輪の敵を射撃殲滅する、仮に帯曲輪を走破された場合も、本丸に侵入するには表門を突破しなければならないが、表門には石落としが存在する他、側面の櫓からの射撃も想定されるため、本丸までの侵入は非常に困難であるといえるだろう。

プレゼンテーション2

新発田城で観覧が可能な建造物は、表門(再建)、鉄砲櫓(現存だが二の丸隅櫓の移築)、辰巳櫓(復元)であるが、管理人のおススメは現存の鉄砲櫓(二の丸隅櫓)である。鉄砲櫓は、帯曲輪の敵を射撃しやすいように、通常の角度より30度表門側に傾けてあるアイディア建築である。鉄砲櫓の2階の狭間より、帯曲輪方面を眺めて当時の鉄砲足軽の気持ちになって頂きたい。ただし、帯曲輪の外側の堀は埋め立てられており、土橋門も存在しないところが残念なところ。

新発田城の実質的な天守は本丸北西部の三階櫓であり、内堀の外側(駐車場近辺など)からも美しい姿を拝むことができるが、実は本丸の北半分はすべて自衛隊の駐屯地となっていて(なんでやねん!)、三階櫓内部の観覧は不可。

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代わりと言ってはアレだが、辰巳櫓の入り口から自衛隊駐屯地を眺めることができる。
今と昔の軍事設備のコラボレーションをぜひ味わっていただきたい。
(他のサイトでは割と批判されているが、管理人としては新発田城のおススメポイントの一つである)

管理人は、新発田市というところは初めて(というか新潟自体初めて)行ったが、とても不便なところであり、新発田駅前に行っても食事場所は数えるほどしかないので、食事を含めて計画的に回りたい。

新発田城の復元・運営も予算不足なのか、ボランティアの方が自身でパンフレットを作って案内されているなど、愛好家の市民が頑張って守っている城であると感じた。

<辰巳櫓から眺める新発田自衛隊駐屯地>
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<内堀から眺める新発田城三階櫓>
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<新発田城三階櫓>
実質的に三層の天守閣であるが、溝口秀勝が幕府に遠慮して三階櫓の扱いにしたといわれる
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<表門>
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<鉄砲櫓(現存:二の丸隅櫓)内部>
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<公式パンフレット>
パンフ小表

パンフ小裏

<新発田城を愛す会作成のパンフレット>
パンフ大表

パンフ大裏

■城データ

  • 城名        新発田城(菖蒲城、舟形城)<日本百名城No.31>
  • 種別        平城
  • 登城日       2017年8月19日(土)
  • 住所        新潟県新発田市大手町6丁目
  • 電話番号      0254-22-3151(新発田駐屯地)
  • スタンプ設置場所  新発田城表門
  • 公式HP      新発田市観光協会HP
  • 入場料       無料
  • 駐車場       無料
  • 所要時間の目安   90分程度
  • 混雑度       小
  • 注意点       市街地には何もないので食事場所の確保など計画的に
  ※管理人が登城時の情報です。登城の際は必ず公式HPで最新情報をチェックして下さい。

■管理人の勝手な評価

~城として~
  • 難攻不落度     ★★★☆☆(平城ながら鉄砲櫓・帯曲輪あり)
  • 歴史に浸れる度   ★☆☆☆☆(戦国好きには微妙かも)
  • 他では見れない度  ★★★★☆(現代と昔の軍事コラボレーション)
  • 総合評価      ★★★☆☆
~行楽地として~ 
  • アクセス性     ★★☆☆☆(新発田自体がすごく不便なところです・・・)
  • 登城のしやすさ度  ★★★★★(平城で階段なども特に無し)
  • 分かりやすさ度   ★★★☆☆(ボランティアの方ががんばってます)
  • 景観度       ★☆☆☆☆(景観は特になし)
  • 女性と行ける度   ★☆☆☆☆(やめておいた方が良いでしょう)
  • 総合評価      ★★☆☆☆

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