■概要
元々は加賀一向一揆の拠点である「尾山御坊」(一応寺の扱いだが、ほぼ要塞)だったが、織田信長によって一揆が鎮圧された後は、北陸方面軍団長だった柴田勝家の家臣である佐久間盛政に与えられ、「金沢城」となった。本能寺の変で信長が倒れ、賤ケ岳の戦いによって羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)が柴田勝家を倒した後は、秀吉は金沢城を前田利家に与え、利家は長い期間を掛けて改修を行い、その後、加賀百万石の中心拠点となった。
■見どころ
それほど防御性は高くなく、居住性を重視しているとされる城なので、戦国ファンには少し物足りないかもしれませんが、「犬千代」こと前田利家ファンには必見の城であることは言うまでもありません。また、金沢城は「石垣の博物館」と呼ばれるほど多種多様な石垣が見られるので石垣マニアの方にもおススメです(石垣を巡る周遊コースも用意されています)。
攻城団調査による2017年入場者数ランキングで大阪城に次ぐ第二位の城ですが、城の来場者というより、日本三大庭園の兼六園からの流入客がかなり多いと思われます。人はそこそこ多いですが、金沢城公園自体がとても広く、天守閣のような人が滞留する設備がないので、散策にあたっての不快感は全く無いです。
ただ、パンフレットなどで良く出てくる三の丸広場や五十間長屋付近にはそこそこ人がいて静かに思いを馳せることができないので、管理人としては二の丸から極楽橋を渡って本丸を散策するあたりのコースが適度に寂れていて、堀切や石垣もあって静かに思いを馳せることができるのでおススメです。
ぜひ、大河ドラマ「利家とまつ」を見てから訪れたいスポットです。
また前田利家だけでなく、本願寺・加賀一向宗に思いを馳せるのもお忘れなく。
■管理人の散策記
金沢城に隣接する兼六園の北側にある「石川県営兼六駐車場」に駐車するのが一般的とのことですが、ここは結構料金が高いです(1時間300円程度ですが、打ち止めが無いので兼六園など周辺観光も一緒にされるのであれば打ち止めありの安いところを探された方が良いかと)。
管理人はあまり時間も無かったので、兼六園駐車場に停めて散策スタート!
兼六園側の入口の石川門口の下で早速、前田利家像がお出迎えしてくれます。
石川門口から金沢城に入るには、金沢城と兼六園の間の道路をまたいでいる石川橋を渡ってでないといけないので、利家像を拝んでから兼六園側に一旦戻る必要があります。
石川橋から見る石川門(重要文化財)です。
空が青くて写真映えが良いです。
石川門虎口を抜けると三の丸広場が広がっていて、五十軒長屋が見えます。
五十軒長屋は二の丸に向かう橋爪門の櫓(左側)と物見櫓(右側)を繋いだ多聞櫓のような施設です。
窓に破風がついたお洒落な作りですが、射撃用の狭間や石落としもついていて防衛設備になっています。
三の丸から二の丸に向かう橋爪門。堀で仕切られています。
橋爪門続櫓の番所。ロフト付きです。
二の丸側から見る五十間長屋。復元ですが、内部の観覧が可能です(有料)。
五十間長屋内部の復元階段。急な階段です。
本丸・戌亥櫓跡の石垣。隅石が算木積みで強固になっています。
本丸跡地は園地になっています。元々本丸には天守ではなく御殿が建てられており、防御性より政治や居住性重視の城だったようです。
辰巳櫓跡からは兼六園が見えます。
堀切には、戦時中に陸軍司令部が使用していた思われる貯蔵庫のような遺構が見れます。
ここから城の外側を通って兼六園駐車場に戻ります。
写真は大手堀と大手門口の石垣です。
- 施設名 金沢城<日本百名城No.35>
- 登城日 2017年10月27日(金)
- 住所 石川県金沢市丸の内1-1
- 電話番号 076-234-3800(管理事務所)
- 公式HP 金沢城公園公式HP
- 入場料 無料(五十間長屋は有料)
- 駐車場 有料(近隣P)
- 所要時間の目安 120分程度
- 混雑度 中
- 注意点 特に無し
~城として~
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