概要
国宝5城、現存12天守の一つとして呼び声の高い城です。
信濃国守護・小笠原氏により築城され、当時は「深志城(ふかしじょう)」と呼ばれ、林城という本城の支城だった。戦国時代において、小笠原家当主・長時は、信濃統一を目指す甲斐の最強軍団・武田晴信(信玄)の侵攻を受け、追放されます。その後は武田家の若き重臣であり、長篠の合戦で討ち死にするまで戦で傷一つ負ったことが無い「不死身の鬼美濃」と呼ばれた「馬場信春」に与えられました。
そして、信春の嫡男・昌房に引き継がれるが、信長の甲州征伐において織田家に奪回され、旧武田家家臣の木曾義昌に与えられます。その後、本能寺の変をきっかけとした武田家旧領の争い(天正壬午の乱)に勝利した徳川家によって、再び小笠原氏に戻され、「松本城」に改名されます。徳川家の関東移封後は、徳川家より豊臣家に主替えをした、石川数正が入城します。現在に残る姿は、石川数正が大規模な改築(というかほぼ新築)を行ったものです。
見どころ
城自体はオーソドックスな平城構造ですが、現存する数少ない天守であり、城の造形美にはあまり興味がない管理人から見ても、非常に見目麗しい城であると感じました。
良く比較される姫路城は真っ白ですが、松本城は真っ黒です。
何でも築城した石川数正の主・豊臣秀吉が、金色の次に金箔を映えさせる黒色を好んだことからだそうです。
本丸天守の外側に内堀・二ノ丸・外堀・三ノ丸・惣堀の構造になっており(下の公式パンフレット2枚目左側参照)、大手門には桝形虎口、大手門以外の三方向に馬出が設けられています。松本城が最も優れているのは、一通りの築城当時の姿をそのままに残しているところであり、コンクリート復元城が多数ある日本の城の中では異彩を放っています。是非、城主や武将になったつもりで、戦国の歴史に思いを馳せて頂きたいところです。
城内の床や壁、階段もすべて木で出来ており、当時の姿そのままです。
下の写真はたくさんの柱が使われている天守1階部分であり、武器や弾薬を貯蔵する倉庫だったと考えられています。武者が槍を持って走り回れるよう、少し床を上げてあります。
階段もすべて木です。
2階は、窓の多くて明るい武者だまりです。
3階は窓の少ない暗い部屋です。敵には秘密の階だったそう。
4階の御座所に座ればきっと城主・石川数正の気分に浸れること間違いなしです。
天守の最上階は、周囲を見渡せるため周りの敵の様子を見るところであったと言われています。
ぜひ、物見兵の気分も味わっていただきたいところです。
最上階の天井には二十六夜神といわれる松本城を守る神様が祀られています。
400年の風雪に耐え、一国一城令・廃城令にも耐えてこられたのはこの方のお蔭に違いありません。
天守を攻めた後は、月見櫓に座って(怒られるかもしれないが)、ここで酒盛りをした武将の気持ちにも浸って頂きたい。
公式パンフレット
100名城スタンプラリーの方は・・・
- 登城日 2017年8月17日(木)
- 住所 長野県松本市丸の内4-1
- 電話番号 0263-32-2902
- 公式HP 松本城公式HP
- 入場料 有料
- 駐車場 有料 ※周辺P利用(大手門Pなど)
- 所要時間の目安 90分程度
- 混雑度 大
- 注意点 休日はめちゃくちゃ混んでいて並ぶことも覚悟のうえで
管理人の勝手な評価
- 難攻不落度 ★★☆☆☆(オーソドックスな平城かと)
- 歴史に浸れる度 ★★★☆☆(城主・石川数正の気分に浸りましょう)
- 他では見れない度 ★★★★☆(国宝5城、現存12天守の一つ)
- 総合評価 ★★★☆☆
- アクセス性 ★★★☆☆(松本市街地の中心にあります)
- 登城のしやすさ度 ★★★★★(松本城公園はそれほど広くありません)
- 分かりやすさ度 ★★★★★(解説パネル等多数)
- 景観度 ★★★★☆(景色は普通ですが、城自体の見た目が綺麗)
- 女性と行ける度 ★★★★★(デートにも不足なしかと)
- 総合評価 ★★★★☆
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