■概要
大分市街地の中心に位置する平城です。
戦国時代末期に豊臣秀吉の馬廻衆を務めたことのある福原直高が12万石で入封し、築城をはじめましたが、関ヶ原の戦いで西軍に与したため改易され、以後3万5千石で入封した初代府内藩主の竹中重利が完成させました。
■見どころ
戦国ファンの皆さんだと、「府内」といえば豊後国守護でキリシタン大名だった大友宗麟が本拠地とした「府内館」が思い浮かぶのではないでしょうか。宗麟の守護館であった「府内館」は府内城の南東部に位置しておりましたが、現在はほぼ原っぱですが発掘作業も行われていて、遺構も少し見ることができるそうです(キリシタン大名だけにデウス堂跡などもあるようで興味深い)。
府内城は、江戸時代の図面を見ると湖のように広大な外堀と内堀の上に浮かぶように作られた城で、曲輪の間を廊下橋で繋いだまるで巨大船のような城だったようですが、残念ながら現在は外堀も埋められてしまっているのと、廊下橋も一部しか残っていないため、ごくありふれた平城になり下がってしまっています。
<江戸時代の縄張り図(公式パンフより)>
外堀と内堀というよりは大きな池に曲輪が浮かんでいるような城です。
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<現在のマップ(公式パンフより)>
外堀は埋め立てられていてぐるっと内堀が囲むのみの平凡な城になっています。
大分市のHPによると、府内城は海に面していて(というかほぼ海とつながっていて)城の近くに船着き場があるなど、交通の要衝となっていたようです。こうやって見るとロマンのある城ですが、今はほとんど周りを埋められてしまっているので見る影もありません(市街地開発のため仕方ないのかもしれませんが)。
堀跡の埋め立てもさることながら、城址公園内も整備が行き届いておらず、なぜ百名城に選ばれたのか疑問すら残る城でした(本来は名城だったのだと思いますが・・・)。
また、何を考えているのか府内城イルミネーションなるものの骨組みが本丸敷地に鎮座していて、訪れた城ファンの気分を台無しにする景色となっております。
というわけで、本来は名城だったと思われる府内城ですが、あまり名城感を味わうことなく大分もう一つの百名城の岡城をめざして早々に立ち去ることなりましたが、あとで写真だけ見るとそれなりに名城感が出ているので、ぜひ以下をご覧いただければ幸いです。
<本丸櫓台と天守台(右上)に続く道>
<天守台から眺める人見櫓>
<天守台から見下ろす本丸櫓台>
<本丸に鎮座するイルミネーションの骨組み>
これが歴史ファンの気分を台無しに・・・
音楽教科書の滝廉太郎「荒城の月」の城。
大分県南部に位置する竹田市というところにあります。
国道442号線で行くのが最短距離ですが、やや「酷道」なので心配な方は海側のルートを。
■城データ
- 城名 府内城<日本百名城No.94>
- 種別 平城
- 登城日 2018年1 月4 日(木 )
- 住所 大分県大分市荷揚町4-1
- 電話番号 (097)537-5639(教育委員会)
- スタンプ設置場所 府内城大手門
- 公式HP 大分市HP
- 入場料 無料
- 駐車場 無料
- 所要時間の目安 30分程度
- 混雑度 小
- 注意点 特に無し
~城として~
- 難攻不落度 ★★☆☆☆(本来は名城だったのだと思いますが・・・)
- 歴史に浸れる度 ★☆☆☆☆(イルミネーションがぶち壊し)
- 他では見れない度 ★☆☆☆☆(今となっては普通の平城です)
- 総合評価 ★☆☆☆☆
- アクセス性 ★★★★★(駐車場が本丸内にあって超便利)
- 登城のしやすさ度 ★★★★★(平城)
- 分かりやすさ度 ★★☆☆☆(良さは伝わりづらいかと)
- 景観度 ★☆☆☆☆(公園としても微妙です)
- 女性と行ける度 ★☆☆☆☆(何しに行くのか・・・)
- 総合評価 ★★☆☆☆
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