■概要
日向国松尾城の城主だった高橋元種が、関ヶ原の戦いで西軍から東軍に寝返ったことで本領を安堵され、この日向国北部の延岡の地に築いた城です。当時は、「縣(あがた)城」呼ばれ「縣藩」の政庁となりますが、後にこの地は「延岡」に改称され、「延岡藩」「延岡城」と呼ばれるようになります。高橋元種は1613年に罪人を匿ったとして改易され、その後は有馬氏・三浦氏・牧野氏と続き、内藤氏支配で幕末を迎えます。
「延岡」といえば、宮崎県の中では、都城市に次いで第三の都市ですが、九州の中で最も交通不便な県として知られる宮崎県の中でも、さらに宮崎空港のある宮崎市から80キロ以上離れた「陸の孤島」として有名な町です。ちなみに、福岡から延岡へ行く場合、高速バスで4時間半揺られていくのが最も一般的な行き方ですが、博多から新幹線で4時間半乗れば東京の手前まで着くことができます。
以下のポスターは、東九州自動車道の開通に伴って延岡市が作ったPRポスターです。
かなり自虐的ですが、自分の町の立ち位置を良く分かってらっしゃいます(笑)
■見どころ&写真
関ヶ原の戦いも終わり、泰平の世が半ば実現した1603年(慶長8年)に築城された城ですが、城内最大の見どころである「千人殺しの石垣」と呼ばれる強固な高石垣に守られた防衛力の高い城です。
<千人殺しの石垣>
一番下の石を外すことによって石垣が崩壊し、城に攻めかける千人の兵士を一度に殺すことができるといわれる高石垣(本丸石垣)です。
<三ノ丸石垣>
草木が生い茂って時代を感じさせる野面積み(布積み)の石垣。
当時はここがお城の入り口でした。
延岡城には天守台はありますが、天守閣が無かったため、三階櫓が最大の建物でした。
これより先は立ち入れないようになっています。
災害影響でしょうか。
<三階櫓から天守台へ>
<城山の鐘>
明治に出来た時鐘楼で、今でも1日に6回延岡市民に時刻をお知らせしています。
<天守台にある城址碑>
<天守台跡>
広いですが、当時も天守閣は建っていませんでした。
<二階櫓>
本丸から少し低い位置にあり、二ノ丸を防御している櫓です。
<千人殺しの石垣の隅石>
ここを外すことにより、石垣全体を崩落させ、石垣に取り付いた兵千人を殺すことができたといわれています。
■公式パンフレット
「延岡城石垣マップ」はコチラから入手できます。
- 城名 延岡城(縣城)<続日本百名城No.195>
- 種別 平山城
- 登城日 2018年2月8日(金)
- 住所 宮崎県延岡市東本小路
- 電話番号 0982-22-7022(都市計画課)
- スタンプ設置場所 二ノ丸管理事務所(城内)
- 公式HP トリップ延岡(延岡観光協会オフィシャルサイト)
- 入場料 無料
- 駐車場 無料
- 所要時間の目安 120分程度
- 混雑度 小
- 注意点 特に無し
~城として~
- 難攻不落度 ★★★★★(千人殺しの石垣あり)
- 歴史に浸れる度 ★★☆☆☆(江戸期のお城のため・・・)
- 他では見れない度 ★★★☆☆(千人殺しの石垣あり)
- 総合評価 ★★★☆☆
- アクセス性 ★☆☆☆☆(陸の孤島「延岡」)
- 登城のしやすさ度 ★★★★☆(少し起伏がありますが問題なし)
- 分かりやすさ度 ★★★★☆(解説板などまあまあ充実)
- 景観度 ★★☆☆☆(延岡市街が一望できます)
- 女性と行ける度 ★★☆☆☆(延岡に用事は無いかと)
- 総合評価 ★★★☆☆
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